2017年3月16日木曜日

3/16 第3回おんぶシンポジウム 「背負う背負われるここちよさ~心と身体と文化~」開催いたしました。

こんにちは。
ベビーウェアリングコンシェルジュの鈴木美香です。

第三回を迎える、おんぶシンポジウム

たくさんの赤ちゃんがコロコロして
おっぱいあり、だっこあり、そしてスタッフもおんぶで走ってマイクを回す
そんなあたたかい場で
どんなおんぶが語られたのか。。。

シンポジスト3人からの話をレポートしますね

トップバッターはNPO法人 Umiのいえの代表
齋藤 麻紀子さん

齋藤 麻紀子さん


たくさんの女性をみてきた麻紀子さん
子を授かり、赤ちゃんを抱えた女達がふと
『お母さんになる』
そんな変化を感じることがあるといいます

お母さんになるとは、ひとつひとつの決断を引き受けるということ

どんな決断が最善なのか
そこは、頭よりも、身体が知っている

軸をもち
肚を据えて
受け止める身体をつくること

『これがおんぶで鍛えられる』
と麻紀子さんは言います

論より証拠、やってみよう!ということで大人同士のおんぶ体験
(身体感覚研究家の松田恵美子先生に習ったことをシェア)

おんぶする側は手を離しても大丈夫なように骨盤の上にうまくのせる
背負われる側はしっかりと膝で体をはさむ

おんぶから降りたら、あら不思議
下半身がどっしりと地に足がつく感覚


私たち日本人は
子育てのなかの責任や覚悟、待つことそしてゆるすことを
おんぶという営みの中で引き受けてきたのかもしれませんね


二人目のシンポジストは園田 正世さん

抱っことおんぶに対する情熱から、現在は東京大学の大学院へ。
そんな園田さんからは学術的な観点から、おんぶのお話がありました

園田 正世さん


おんぶには

①身体を育てる
②見て、まねる機会ができる
③母子のコミュニケーションがとれる

という3つのメリットがあるそうです。

おんぶされる事で、適度な振動を感じ、バランスをとろうとする赤ちゃん。

また、戦後の写真などによく残っている、子どもが赤ちゃんをおんぶする写真。
おんぶされる側も、する側も、重心の取り方、体の使い方が自然と引き出されるようです。

そして、スライドではお魚をさばくお母さんの手元を指差ししている赤ちゃんや、つるべをもつおばあちゃんと一緒に力が入っているおぶわれた赤ちゃんの写真

赤ちゃんは【みる】だけではなくて、密着しているおぶう人の体の動きを感じて、
まるで【一緒に体験している】よう。

園田さんはこれを、
「知覚の広がり」とよびます。


そしてこの話と、最後のシンポジスト、篠先生の話が見事に結びついてきます

最後のシンポジスト、篠 秀夫さんからは

初め、
「笑顔でおんぶ」そして「悲しい顔でおんぶ 」してごらんと。

Umiのいえスタッフ同士で試しますが、見てる方も顕著にわかるくらい、
笑顔だと力がはいっている!

笑顔でおんぶした瞬間の2人の表情です。
あまりの違いにびっくり!

次に試したのが、
「笑顔でスキップ」そして「悲しい顔でスキップ」です。

これも体の動きが全然違う!
顔を作るだけでも、体の感覚が違ってくる

つまり体の部分の動きと、全身の動きは連動しているということ

密着しているおんぶや抱っこは、少しの動きが赤ちゃんに伝わります
これは、赤ちゃんにとってはママが見えてなくてもママの動きが感じられるということ

赤ちゃんはママにおぶわれながら、大人が思っているよりもずっと強い一体感を感じているのかもしれません

篠 秀夫さん


また、篠先生は親子向けのクラスを行う中で
今の子供たちに起きている変化について話します

ノコギリの使い方がわからないのはもちろんのこと、カナヅチを渡されてもどこを握ればよいかわからない子供

ボールが飛んできても目をつぶらないから、目をケガしてしまう子供

『人間の能力は、必要があるから成長する』
と篠先生はいいます

いまの便利すぎる世の中は
子供たちからいろいろな学びを奪っているのかもしれません

道具がなくても、カラダをつかってたくさんの遊びをすること
かつてはここからたくさんの動きを獲得してきたことを、私たちは再認識する必要があるようです


私達は強くなるために、能力を向上させるためにおんぶをするわけではありません
手が空かないから、くっついていたいから、生活の中で自然におんぶをする
そのちょっとづつの積み重ねから見える世界はこんなにも奥深く、広いことを感じる3人のお話でした
大人同士でおんぶ。
この後の部屋の空気がぐっと変わりました。

しがみつく力は?
しがみつける体勢は?自分でわかるかな?

これならつかまれる。
こどもの表情も違う。
違いを経験して感じていくんですね。


続いて、今まさに毎日おんぶをしている、
現役のお母さん4名によるスピーチも行いました。

四者四様のおんぶの話。

会場の皆さんはうなずきながら、一緒に笑いながら、
時には涙を堪えながら聞いてくださいました。

その様子はこちら


そして最後に、「おんぶの体験会」。
兵児帯、おんぶ紐、ベビーラップを使ったおんぶをみなさんに体験していただきました。

おんぶしたお母さんたちの顔が明るくなる。
赤ちゃんの笑顔もたくさん見られました。

体験会の様子はこちら

たくさんのご参加、ありがとうございました!


毎年開催している「おんぶシンポジウム」。
今回も、おんぶからお話しはぐんぐん広がり、
日本の子育てを丸ごと考える一日となりました。

おんぶが与えてくれるの
今しか味わえない子育ての醍醐味。

きっと今の私たちに大切なものを残してくれるものと思います。
たくさんおんぶしましょう。
おんぶが今、必要です。

実行委員長、夏井英子

(撮影、加田務)

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